被控訴人準備書面(1)

 控訴があり、控訴理由書が届くと、被控訴人は控訴答弁書を提出する。

 補助参加人も今回の控訴審では準備書面を出してきた。

 補助参加人である星野前市長からの準備書面の提出が遅かったため、まずは言うべきこととして当座一番重要なものを出し た。反対尋問も申し出も同時に行なった。

 補助参加人の提出した星野前市長の陳述を読んでみると、これは反対尋問で突き崩せる部分が多いと感じた。

 星野前市長によれば、現在読めば、法律相談の資料を読めばとてもあんなことはできないと思った、などと主張していた。そして、読んでなかったとしながらも、 執行の前には読んでいたと認めている。

 それではなぜ執行してしまったのか。違法なことをなぜやったのか、今から以前のことを弁解しているつもりだが、あまりにおかしい主張である。


 そこで、期日がもう一度ぐらいはあればと考え、そう判断されるような主張をしてみ た。

 ひとつは、補助参加人の参加に異議するというもの。これで裁判所は異議に対して反論させねばならないとされている。

 次に時機に後れた攻撃防御の方法に当たると主張した。これについても控訴人は反論できると考えた。


 結果としては裁判所はどちらも妥当な判断をしてしまい、無駄に抗弁や反論の機会を与えることはしなかった。一回目の期日で終結ということになってしまっ た。